古さと新しさのコラボレーション。日常を楽しくさせる「山田屋の家庭用品」の魅力
千葉県松戸市にある「山田屋の家庭用品」は1953年から続く老舗のお店。レトロな雰囲気の中にも新しさを感じられる、家庭用品のセレクトショップです。今回は実際にお店に伺い、店主の栗原渉さんにインタビューをさせていただきました。
松戸駅を降り町歩きをしていると、通り沿いにレトロな書体の看板が目に飛び込んできました。「山田屋の家庭用品」。ノスタルジックな雰囲気が漂います。
ひとたびお店に足を踏み入れると、そこには古いものから新しいものまで、センス良くセレクトされたアイテムが並んでいました。
「山田屋」の屋号はなんと天保の時代から続いているのだとか!当初は寺子屋からはじまり、その後小売業へと移行されたのだそうです。
店名である「山田屋の家庭用品」は栗原さんのお祖父様にあたる9代目が1953年に開始しました。10代目はお母様、そして11代目として現在栗原さんが引き継がれています。
現在は栗原さんとお母様、そして奥様がお店に立たれており、アットホームで和やかな雰囲気の中みなさんと一緒にお話しをさせていただきました。
そんな歴史のあるお店ですが、創業当時はどんな商品を扱っていたのでしょうか。当時の白黒写真を見せていただくと、大小さまざまなサイズのお鍋やバケツといったいわゆる金物が店先まで並んでいました。
また食器洗剤や掃除用モップなどの業務用品の取り扱いも多く、町の金物屋・荒物屋として工場などに商品を卸していたこともあったのだそうです。
現在のお店の様子はというと、随所に古さやレトロ感を残しつつ、新しさも感じられる現代的でスタイリッシュな印象!このスタイルを確立したのが栗原さんなのです。
お店を受け継いだ当時は商品在庫の山で溢れかえっており、まず整理をするのが本当に大変だったのだとか。徐々に整理整頓を進め、現在のお店として機能できるようにとまず準備に苦労されたそうです。
そうして栗原さんの“新たな”お店づくりがはじまったのです。コンセプトをお聞きしたところ、幅広い年代のお客様に楽しんでもらえることを目指したお店づくりをされているとのこと。
古いものも新しいものも、そして国内外問わずすてきなアイテムたちをセレクトしています。昭和レトロな雰囲気を残しつつ、がポイントなのだそう。
栗原さんご自身が見てかっこいいと思ったものを直感的に選んでおり、それがセレクトの基準になっています。
家庭で使える日用品をはじめ、キャンプやアウトドアで使えるようなおしゃれかつ機能的なアイテムまで、取扱商品は本当に種類豊富なのですが統一感のあるセレクトセンスに驚かされます。
中でもおすすめの商品をお聞きしたところ、こちらの「MATSUDO CITY Tシャツ」を紹介してくださいました。こちらは市川の「DEPOT Cycle & Recycle」というサイクルショップオリジナルの商品で、山田屋の家庭用品が取扱店第一号なのだとか。松戸愛が感じられます!
そんな栗原さんがお店を経営される上で大切にしていることは、「アットホーム」そして「誠実」。
お店に入った瞬間から感じたのですが、ご家族の笑顔で溢れているからでしょうか、まるで友人や親戚の家に遊びに行った時のような、とても和やかなムードに癒されるのです。
またきれいな商品陳列やていねいに作られた商品キャプション、そして手押しスタンプのショップバッグなど、細やかなところまで行き届いたちょっとした気づかいにほっこりとした気持ちにさせられます。
看板猫のかのんちゃんも私たちを迎えてくれますよ。
栗原さんがこれから挑戦したいことは、まずは山田屋の家庭用品オリジナルの商品を作るということ。松戸にいるクリエイターたちとコラボして、商品を作ったり新しい企画ができたら楽しいですね、と語ってくださいました。
新たなアウトドア用品の仕入れも考えているそうなので、外遊び好きの方にも要注目のお店です!
ご近所で交流を深め一緒に何かを発信できるという環境はとても興味深くおもしろいもの。松戸はそんな場所なのかもしれません。
栗原さんご自身も、お客様にとって町歩きが少しでも楽しくなって欲しい、という思いでお店を営まれています。松戸を訪れる際は魅力溢れる山田屋の家庭用品にぜひ一度足を運んでみては?
記事は取材当時のものです。