ものづくりの現場を体験しに「第1回かぬまオープンファクトリー」にお邪魔してきました!

かぬまオープンファクトリー

 

2018年5月31日(木)〜6月2日(土)の3日間に栃木県 鹿沼市で開催された「第1回 かぬまオープンファクトリー」に参加してきました! ものづくりの町「鹿沼」の41の工場が参加したこのイベントは、日光東照宮の造営に関わった職人の技や、鹿沼の地場産業など、様々なものづくりの現場を体感できる3日間。今回が初めての、町をあげた取り組みです!

 

編集部が参加したのは最終日の6月2日。事前に鹿沼商工会議所からいただいていたチラシとにらめっこ。様々な工場の情報が掲載されているのですが、それぞれ見学日時が決まっているので、工場の所在地がまとめられた地図を参考に、見学スケジュールを組み立てて、見学の予約を行ないます。なんと受付初日に満員になった工場もあるそう!

 

当日は都内から普通列車で宇都宮まで2時間ほどかけて向かい、そこから日光線でJR鹿沼駅へ。10時から見学予約をしていたので、都内を出たのは朝の6時。

 

まずは、創業明治3年という歴史ある鹿沼産そばの自家製粉、そば製造を行う「米山そば工業株式会社」へお邪魔します。殻のついたそばの実からそば粉を作る工程を見学させていただきました。

 

親子での参加も多く、グループで工場内を回ります。

 

これがそばの実。初めは黒い色をしていますが、これが粒の大きさを揃えたり、異物を取り除いたりする工程を経て、脱皮という工程で一番外側の殻を取り除き生まれ変わります。ちなみにそばの実は外側の方が香りや味が強いのだそう。

 

かぬまオープンファクトリー

 

殻を取り除いたそばの実は最初は薄緑色をしています。

 

かぬまオープンファクトリー

 

こちらの工場では、「ロール挽き製粉」と呼ばれる大きな機械を使って早く大量にそば粉を作ることも、「石臼挽き製粉」で時間をかけてそば粉を作ることもできます。

 

かぬまオープンファクトリー

 

写真は石臼でそばの実を挽いているところ。時間がかかりますが、風味を損いづらいなどの利点もあります。

 

こうした工程を経て、最終的にはそば粉の配合によって蕎麦の仕上がりが変わってくるそうです。

 

お土産に生蕎麦をいただきました。2分ほど茹でて冷水と氷水にさらしていただきましたが、香りが豊かで歯ごたえもあり、とても美味しかったです!

 

鹿沼 米山そば

 

米山そば工業さん、ありがとうございました!

 

次に工場見学に伺うのは、道路標識を作っている「株式会社カネコアルトップ」

距離にして3kmほど、40分を徒歩で向かいます。当日は天気も良く、遠くの山が見えるのどかな道のりをせっせと歩いていると、途中にカフェがあるようなので寄り道することにしました。

 

かぬまオープンファクトリー

 

GPSを見ながら歩いて20分ほど…本当にこの先にカフェがあるのでしょうか。

 

かぬまオープンファクトリー

 

炎天下のなか、歩き続けてやっと辿り着きました!

 

 

Café & Dog run OLIVEさんです。ドッグランのあるカフェということで、ワンちゃんもの姿も。店内は木目調の落ち着いた雰囲気、ランチメニューも豊富です。

 

鹿沼 Cafe&Dog run OLIE

 

歩いてきたと言うととてもびっくりされた様子で、なんとアイスコーヒーをサービスしていただきました。ご好意に甘えつつ、トマトのカレーを注文。見た目にもおしゃれですが、味もしっかりコクがあって美味しいです。お店の方もとても親切で、終始気さくに話しかけてくださいました。

 

鹿沼 Cafe&Dog run OLIVE

 

お腹も満たされたところで、向かうはカネコアルトップさん。カフェから歩いてすぐです。

 

カネコアルトップさんは、なんと栃木県内のすべての道路標識を作っているとのこと!早速工場内にお邪魔させていただきました。

 

かぬまオープンファクトリー

 

道路標識は加工性が高く軽量で腐食にも強いアルミ素材で作られています。工場でアルミの切り出しから加工まで、一連の工程を見学しながら、ときには機械の操作も教えていただきました。

 

かぬまオープンファクトリー

 

アルミをプレスして角を丸める機械です。角を丸めることによって、強度が増し、簡単には折り曲がらなくなるのだそう。

 

かぬまオープンファクトリー

 

こちらがスポット溶接の機械。実際に体験させてもらいましたが、標識を部材で固定するために重要な工程ということで、少し緊張します。400ボルトの電流を流すことで、アルミとアルミを溶接することができ、ちょっとやそっとの力では外れません。

 

様々な工程を経て出来上がるのが、様々な道路標識の数々。普段何気なく目にしている道路標識ですが、様々な工夫が随所に散りばめられているのがわかりました。

 

かぬまオープンファクトリー

 

かぬまオープンファクトリー

 

自分でスポット溶接した基板をお土産にいただきました。写真左はその基板を今回のオープンファクトリーのために、工場のみなさんがおもてなしで作ってくださったもの。私も持ち帰ったら家に飾ってみたいと思います。

 

今回お邪魔した工場の他にも、特産のこんにゃくや、木材加工など様々な工場を見学することができる今回のオープンファクトリー。ものづくりの町としての鹿沼を知る素晴らしい機会になりました。

 

普段見ることのできない工場の内部を見学できるということもあって、ご家族での参加が多かったです。特にお子さんが楽しんでいる様子がなにより印象的で、新しい発見にワクワクしながら次はどこの工場に向かうのかと、大きな地図を広げていました。車での移動はもちろん、レンタサイクルで回っている方もちらほら。サイクルスポットとしても魅力的な鹿沼、ツーリングを楽しんでいる方も多く見かけました。

 

第1回ということで、これからの展開が楽しみな「かぬまオープンファクトリー」、また次回も足を運んでみたいと思います。工場見学以外にも、自然豊かな鹿沼には多くの魅力があり、ご紹介しきれないのが残念ですが、次回は鹿沼が誇る日本一のパワースポットをご紹介したいと思います。お楽しみに!

 

そして最後に、心温まるおもてなしをくださった鹿沼の皆さま、本当にありがとうございました!

 

記事は取材当時のものです。