世界食になった日本発祥の“魔法のラーメン”の世界
お湯を入れたら3分で出来上がるカップラーメン。みなさん一度は食べことがあるのではないでしょうか。そんなインスタントラーメンの生みの親は、「チキンラーメン」をつくった日清食品創業者の安藤百福。「カップヌードルミュージアム 横浜」には、世界初のインスタラーメンをつくった奥深~いおいしさと魅力が詰まっています。
壁面を覆う3000点のカラフルなパッケージ
アジアをはじめ、今や世界で食べられているインスタントラーメン。実はこのインスタントラーメンは日本発の商品。1958年に安藤百福が世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」をつくったことに始まります。安藤百福は、NHK連続テレビ小説「まんぷく」のモデルにもなったのでご存知の方も多いのでは。
港・横浜に現れる、カップヌードルの具材“謎肉”を思わす立方体のような建物が印象的。エントランスを入ると真っ白な吹き抜けの空間に包まれ、無垢材の階段が2階へと伸びるさまは圧倒的なインパクト。
木肌の美しさが際立つ2階から見下ろせば、白壁がカップラーメンの器、無垢材がラーメンのように映り、カップヌードルの器の中にいるような感覚に!? “日清”にちなんでエントランスホールの高さは24m。インスタントラーメンひとつで気持ちをワクワクさせる、ちょっと不思議な空間が広がります。
その気持ちに応えるように現れるのが、視界を覆い尽くすインスタントラーメンのパッケージ。その数は約3000点。その種類の多さとカラフルなパッケージには驚くばかり。
1958年に発売された「チキンラーメン」を筆頭に、インスタントラーメンを世界に広めるきっかけになった、1971年誕生の「カップヌードル」、「どん兵衛」「U.F.O.」「ラ王」・・・ 見たことあるものばかり。
発売年代順に展示されているので、自分が生まれた年のインスタントラーメンを探すのも楽しいもの。その時代背景を映すようなパッケージデザインも興味深いところです。
エンターテインメント性あふれる演出で世界にひとつだけのカップヌードルをつくれる!
NHK連続テレビ小説「まんぷく」にも登場した、「チキンラーメン」開発の原点となった研究小屋も忠実に再現されています。
全長58mの真っ白な壁面を使用した「安藤百福ヒストリー」では、インスタントラーメンの開発秘話や歴史などと合わせて、特別な設備がなくても、そのアイデアで困難を突破してきた安藤百福の発想力や創造力のエッセンスを垣間見ることも。「味に国境はない」など、力強い名言が残されています。
インスタントラーメンをエンターテインメントに昇華させる演出が秀逸なのですが、カップをデザインし、4種類のスープ(1つ選択)や12種類のトッピング具材(4つ選択)を選んで、世界にひとつだけのオリジナルカップヌードルが作れる「マイカップヌードルファクトリー」300円や、チキンラーメンを小麦からこねて手作りすることができる「チキンラーメンファクトリー」500円など、実際にインスタントラーメンに触れることができる、体験型ミュージアムの要素があるところもおもしろい。
「カップヌードル」のスープや具材を使った「カップヌードル ソフトクリーム」300円など、ここでしか味わうことのできない特別な味も用意されています。
Photos (C)tawawa
◆カップヌードルミュージアム 横浜◆
http://www.cupnoodles-museum.jp/ja/yokohama/
【住所】神奈川県横浜市中区新港2-3-4
【営業時間】10:00~18:00(入館は17:00まで)
【定休日】火曜(祝日の場合は翌日)
【料金】入館料500円(高校生以下は無料)(各アトラクションは有料)(4月より料金改定予定)
【アクセス】みなとみらい線「みなとみらい駅」5番出口より徒歩8分
記事は取材当時のものです。