青山の空をのぞむ、山小屋のような雑貨店 「あお山ヒュッテ」から見えるのは?

 

東京・青山のビルの階段を登っていくと、その頂きに山小屋のようにたたずむ『あお山ヒュッテ』が現れます。ここが表参道の駅前だということを忘れるほどの静けさと、広〜い空。鳥が落としていった種が芽吹き、カシワバアジサイの花々が咲き誇る。ここで出会える雑貨や展示は、宝箱をひさしぶりに開けるときのような、心の奥のときめきを呼び起こすものばかりです。

 

 

まるで物語がはじまる舞台のようなこの雑貨店を立ち上げたのは、デザイナーのaccoさん。9年前にこのビルの最上階にアトリエを構えたとき、ここにはコンクリートの屋上が広がっていました。この環境を気に入ったaccoさんは、ここに山小屋のような『あお山ヒュッテ』を建てて、雑貨店兼作家さんたちの作品発表の場をオープンします。

 

お店に入ると、そこは2×2メートルの小さな空間が。その中に作家さんたちが生み出す濃密な世界観が凝縮されて、まるでその世界に入り込んでしまったかのよう。

 

 

この日は、布作家の『ティップトー』さん、お菓子作家の『サムアンドケイクス』さんのユニット『SWEEP』の展示が開催されていました。イギリス郊外にある架空のお店「LOST CAT」をイメージした空間に、ヴィンテージの猫のアイテムやアイシングクッキー、架空の店主・ルースの大好きなティータイムを彩る雑貨などが並びます。

 

 

「自分も作家活動をしているからこそ、どんな風に展示をしたいとか、こんな催しがしてみたいといった、作家さん目線に寄り添った展示のお手伝いをしたいと思っています」と、accoさん。

 

あお山ヒュッテで展示を行う作家さんは、自分の好きなものを作りたい、好きな世界を表現したい、そんなブレないまっすぐな思いを持っている人ばかりです。そして、ほとんどの作品が、思いのこもった一点もの。普段使いできる雑貨が多いので、持ち帰ればいつでもそばに置いておくことができます。

 

 

東京の都市はときに人々が迷い込んだ森のよう。そんな都会のなかにある小さな山小屋、ヒュッテにたどり着いた人は、「なんだかほっと息が抜ける」と話すそうです。作り手たちの「自分の好きな世界を楽しみながら表現したい」という気持ちが、ここでは羅針盤のようになっているのかもしれませんね。

 

 

店主のaccoさんは植物や動物が好きで、手がける作品も自然のものをモチーフにすることが多いそうです。動物のポーチはその時々によってニットや革など、さまざまな素材で作られます。

 

次回の展示では、コーヒーや草木染めのバッグやバンダナが並ぶそう。「自然な風合いの優しい色味。使っている間にだんだん変化していく様子も楽しめます」とaccoさん。

 

 

「都市の中では自分のペースがつかめないこともあるかもしれません。でも、ここは静かで空も近くて、アクセスもいいので全国の作家さんたちをすぐに訪ねられるところが気に入っています。ヒュッテがあるビルの前の通りには、小さくて個性的な雑貨屋さんやコーヒーショップも多いので、散策にも楽しめます。登ってみないと見えてこない景色がここにはあります。ぜひ一度、足を運んでみてください」

 

accoさんの作品は、各地のショップに卸しているものをはじめ、タッセルやぬいぐるみなど、ここでしか手に取ることのできないものにも出会うことができます。

 

 

カシワバアジサイが満開をむかえる6月、あなたもあお山ヒュッテを訪れてみませんか?

 

【展示のお知らせ】

「HOTEL ROMANTIC」

2019.6.14 –6.25

SWEETCH×あお山ヒュッテ

HOTEL ROMANTIC:

森の中を彷徨うと突然小さなクラシックホテルが現れました。

ホテルから漂う甘い香りに誘われて宿泊することに。

朝食を食べ終えたら、ホテルのカウンターに置いてあるマップを手にして森にハイキングにでかけることにしましょう。

スウィーツブランドSWEETCHとあお山ヒュッテがつくる「HOTEL ROMANTIC」第2弾。

今回はホテルの周りにある森をテーマにホテル特製のお菓子やお土産をご用意して皆様のお越しをお待ちしております。

 

記事は取材当時のものです。