お灸でセルフケアを楽しみながら取り入れる。せんねん灸ショールーム銀座 へ行ってきました

 

近年話題の「温活」カラダを芯から温めて、健康や美容に役立てる様々なケアが取り上げられています。 日本古来から東洋医学の一端として取り入れられてきたお灸もそのひとつ。お灸は「痕にならないの?」 や「火傷になるかも」と心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、実はとても心地よくて手軽な ものなのです。くつろぎタイムを楽しめるお灸を是非生活に取り入れてみませんか? 

今回はせんねん灸のショールーム銀座にお伺いして、お話を聞いてきました。

 

せんねん灸ショールーム銀座は「お灸」のなんとなく古いイメージを払拭するかのような、とても明るくておしゃれなショールームです。メインは女性のお客さまが中心ですが、休日にはカップルで来店される方も多いとのこと。開放的な店内にはせんねん灸のほぼ全ての商品がきれいに陳列されています。

 

実際にスタッフの方にお灸の使い方を教えていただきながら、自分に合わせたお灸を選べるカウンターもあり、とても丁寧に対応してくれます。

 

一般の方にはお灸へのマイナーイメージが強く、「熱い」とか「火傷しそうで怖い」などを含め、実際の使い方がわからない方が多いので、お灸は心地よくて簡単で、とても使いやすいものだということを伝えるために2009年にこのショールームをオープンしたそうです。

 

お灸の効能というのは血行を整えること。血行を良くすることによって体のバランスが整うので、もともと人間が持っている自然治癒能力を引き出してくれるのだそう。それによって様々な症状を軽減したり、改善したり、さらには健康をより高めて美容にも繋がるとのこと。

 

またお灸には、よもぎの葉の裏の白い綿毛を集めたもぐさを使います。上質なもぐさは、よもぎ100kgから500gほどしか取れない貴重なもの。

 

実際にお灸を体験してみました。

 

せんねん灸は熱のレベルによって優しいものから熱いものまで5段階あるそうです。なんとなく熱い方が効果があると思いがちですが、それは間違い。肌に負担のかからない「心地よい温かさを感じるくらい」が適温です。無理せず自分にあった温感のせんねん灸を選ぶのが良いとのこと。

 

 

初めての方には熱のレベル1、2番目がおすすめということで、中にお香が入っている「はじめてのお灸」を選びました。香りは香木・緑茶・はな・くだものの4種類。爽やかな香りから、甘い香りまで、お灸がこんなにいい香りでかわいいのにも驚きました。

 

お灸体験は手の甲の「合谷」というツボで試します。ツボというと「探し方がわからない」という方も多いかと思いますが、スタッフさんが丁寧に説明してくれます。まずツボの探し方のコツとしては、ツボは血行の悪いところなので、肌荒れを起こしているそうです。その肌荒れというのがへこみであったり、むくみであったり、くすみであったりかさつきであったりします。目で見てここかなとわかる場合もありますが、まずは撫でていきます。撫でた時に指がスムーズに進まず、引っかかりを感じるところが肌荒れのサインなので、そこがツボだということになります。

 

合谷の場合は親指と人差し指の骨をたどっていって、合流したところから今度は人差し指の先に向かって指を優しく撫でて、へこんでいるところだそう。

 

合谷というツボはとても万能で、人間の体にある経絡という流れに沿って、手や腕の症状はもちろん、首から上になんでも効くそうです。頭痛、肩こり、首こり、花粉症、目の疲れなどに効果的なのだとか。すごいですよね。あとプラスして内臓のケアもでき、合谷は腸と繋がっているツボなので、腸への効果も期待できます。

 

お灸の方法はとてもシンプル。台座のシールを剥がして人差し指に貼り付け、ライターなどで火をつけます。煙が出たら台座部分を持って、ツボに貼って約5分。台座が熱くなくなったら、ひねって剥がし、水を張った容器に入れて消火します。

 

ここが合谷です。

 

お灸は熱すぎず、じんわり温かいといった感覚。この温かくなってきたという反応がとても大切で、お灸の目的というのは血行が悪いところに熱を加えて改善して、カラダのバランスを整えていくこと。それによって症状が改善したり、より健康になったり、美容につながるのですが、お灸をしていても温かさを感じない場合は、そこの皮膚が皮膚に血行不良が起きていて感覚が鈍くなっているということなのだそう。血行が改善されると熱を感じられるようになるので、症状がひどい箇所ほど熱を感じないのです。なので、症状に合わせたツボが何箇所かある場合には、より熱を感じない場所にお灸をするのがより効果的だそうです。

 

もしひとつ使ってみて熱を感じなければ、続けて3個までお灸をして良いそう。3個以上は負担になってしまうので、同じツボには1日3個まで。熱を感じないまま終わってしまうと、血行の改善がまだ途中なので、ちゃんと温かく感じて十分改善しているところを目指して使って欲しいとのこと。

 

注意事項は、食事と入浴の前後30分はお灸をしないこと。一度にお灸をする箇所は5〜6箇所以内を目安に。

 

リラックスタイムをあえて設ける

お灸にはリラックス効果もあるので、寝る前などの時間に使うと眠りの質も良くなるそう。また慌ただしくお灸をするよりも、「お灸タイム」をあえて設けてリラックスする時間を作ってみるのもおすすめです。お灸は自分のカラダと向き合うことでもあるので、ぜひゆっくりと自分のカラダをリラックスさせる時間を。また、誰かにお灸をしてあげるのもとても良いコミュニケーションになります。ひとりでするよりも、誰かと一緒に楽しむのも良いかもしれませんね。

 

 

お灸の保管方法

お灸は湿気にとても弱いので、水回りを避けて保存を。もぐさは何年も持つものなので、使用期限は特にないそうです。

せんねん灸のパッケージはシンプルなものが多いので、あえて蓋付きのジャーに入れてインテリアとして飾ってもかわいいですし、楽しく生活の中に取り入れてみてはいかがでしょう。

 

記事は取材当時のものです。