小さな端材も価値あるものへ。NUB creative worksのものづくり

NUB creative works

 

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埼玉県新座市に工房兼オフィスを構える「NUB creative works(ナブ クリエイティブ ワークス)」。木ならではのあたたかさと優しさが同居する魅力的なものづくりがそこにあります。今回は株式会社NUBで雑貨作りを担当されている久米澤由梨さんにお話を伺い、その舞台裏をのぞいてみました。

 

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NUB creative works(以下NUB)では、木を主素材とした住宅及び店舗用のオーダー家具、オリジナルインテリア雑貨、そして住宅及び店舗内装を全てデザインから制作まで一貫して手がけています。

木の持つ優しい雰囲気を残しつつ、現代的かつスタイリッシュさをしっかりと感じさせるデザインは大変美しく、私たちを惹きつけます。そんなNUBのブランド立ち上げのきっかけになったのはある想いからでした。

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「大学で木を主素材とする工芸の勉強をした後、ものづくりをして暮らしていきたいという思いが芽生えました。木を扱う仕事の中でも様々な分野の”作る”を模索し、自ら考え出すものやかたちを発信していこうとブランドを始めました。」

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素材である木と作ることへの想いが結びつき今に至ったのです。そうして出来上がったブランドNUBで、いま大切にされていることについて伺ってみました。

「ブランド名である“NUB”という単語には、要・本質などといった意味があります。ものの形やコンセプトにおいて、その時々に応じて要となるポイントに着目して考えていく。普通のことですが、空間やシーンの中の要素となるものを作り出す上で大切な部分だと思っています。」

「また自分たちで日々実際に手を動かすことにより、制作の工程の中で生まれる気づきを常に反映させ、更新していけるという点に魅力を感じています。」と久米澤さん。

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NUBがひとつひとつ丁寧にものを作るということには、素敵な理由があったのですね。また私たちが日常で使えるキッチン用品等の生活雑貨も生み出していますが、シンプルながらも洗練された印象。NUBのデザインアイデアはどんなところからやってくるのでしょうか。

「キッチン用品のような用途ある道具については、使いやすさを最も重視し長く使える形を考えた上で、使用中でも保管時でもシンプルできれいであるように、と思い形状を模索しました。」

「また木の材料の中からいかに無駄なく(捨てる分を少なく)制作するかという点も、資源を使ってものを作る立場においては重要な視点であり、それも含めて形を考えていきます。見た目としてのデザインは人それぞれに好みがあろうとも、なにを持って”良いもの”となるか、ということも考えています。」

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“無駄なく”制作するという考えから、NUBのこれからの展望が見えたような気がしました。というのも、もともとキッチン用品等の雑貨を作るようになったきっかけは、木工家具を作る際に出る端材に着目したことなのだそうです。家具屋として木を扱っていると、家具には使い道のない小さな端材がどうしてもたくさん出てしまうのです。その反面で見えてくることも、と、久米澤さんは続けて語ります。

「日本に限らず世界的に多くの樹種が違法伐採や乱獲など、様々な理由により絶滅の危機に直面しており、入手困難な樹種は年々増えています。自らの手で作ることを続けていると、こうした現実を実感する場面が多くあり、自然と見過ごすわけにはいかなくなってきます。」

「そんな中でも作り出すからには、愛されるものを、また木という素材の可能性や適した使い方、他素材との組み合わせなど広い視野で考えながら、私たちのものづくりの世界観を表現していきたいと考えています。」

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普段身近にあるものこそ、その存在の大切さを忘れてしまうことってありますよね。木も同じです。私たちの生活に身近すぎる素材と言っても過言では無いかも知れません。だからこそNUBの生み出す作品の根っこにある、久米澤さんたち作り手の想いに共感ができるのではないでしょうか。

実際に商品を手に取り、触れてみるとそのものづくりの素晴らしさを感じることができます。手しごとならではの温もりが伝わってくるのです。また、使う場面を想像したり、置き場所や合わせる食器を考え想像することが雑貨選びの極意だと久米澤さんは言います。自分にとっての良い使い方や、ギフトならばその相手の事など、たくさんの自由な想像が生まれることが作り手としての喜びでもあるのだそう!

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「私たちの作るものは生活必需品というよりも、嗜好品に分類されるものだと思っています。しかしながら、嗜好性の高いものだからこそ纏う空気があり、存在価値がある。そんな彩り豊かなものづくりを目指しています。」

そんなNUBが発信するものづくりは、あなたの日常や意識をちょっぴり豊かにアップデートしてくれるはず。ぜひチェックしてみてくださいね。

こちらは2020年2月12日公開の記事を再編集して公開しました。記事は取材当初のものです。 

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