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物語のあるモノと暮らしマガジン

築200年を超える古民家カフェをオープンする老舗の本みりんメーカー「九重味淋」

九重味淋 K庵

1772年に創業し、240年を超える日本最古の「本みりん」づくりを行っている九重味淋が、創業家の邸宅を改修したカフェレストランと直営店舗を2018年7月24日にオープン。このカフェレストラン「K庵」では、「味淋(みりん)の可能性を表現する料理」をコンセプトに、本みりんと碧南をはじめとした愛知県産の農産物を積極的に使った和食、イタリアン、スイーツを提供。

 

九重味淋のある愛知県碧南市は三河みりんの発祥の地とされ、その大蔵は国の登録有形文化財とされています。代表的な商品である本みりん「九重櫻」は、大正から昭和にかけての品評会で最高の「名誉大賞」に輝きました。この賞を受賞しているのは九重櫻だけという、名誉ある歴史を重ねた商品です。

 

九重味淋

 

碧南市大浜地区は、室町時代から江戸時代にかけて港町として繁栄しましたが、明治以降の産業の変化により、現在では人口減少・高齢化に悩まされています。一方で、碧南大浜は現在でも寺院やみりん・味噌・醤油を醸造する蔵など、蔵歴史的建造物が点在する魅力的な町でもあります。

 

九重味淋

 

九重味淋では港町として栄えた三河みりん発祥の地、碧南大浜にあの頃の活気を取り戻したい、日本の伝統産業であるみりんを次世代へ伝え続けることが九重味淋の使命だと考え、みりんの魅力を存分に伝える場として、今回の「K庵」を作ることにしました。

 

おすすめのメニューは、九重味淋の「九重櫻」を使いじっくりと煮込んだ“究極の角煮”御膳。砂糖の甘さではなく、みりんの自然の甘さが感じられ、とろける食感といままで食べたことのない旨みを感じられる豚の角煮です。そのほか、地元碧南で製粉された小麦粉を使ったシェフ手づくりの生パスタのイタリアン、みりんの自然な甘さを楽しむチーズケーキやプリン、かき氷などのスイーツを提供する予定です。

 

そして物販店「石川八郎治商店」は、1900年にパリ万博へ本みりんを出品、その他イタリア・トリノ、イギリス・ロンドン、アメリカ・シアトルなど海外へ、いち早くみりんや日本食を広めた九重味淋の中興の祖である石川 八郎治の名前を冠して屋号としています。石川八郎治商店では、国の登録有形文化財である「大蔵」で貯蔵した、直売店限定商品「蔵出し本みりん」や、九重味淋8代目の現当主である石川 総彦が自ら手がけた本みりん「八代目」などの限定商品を販売します。

 

今後は、みりんと触れ合う参加型イベントや、料理教室を開催し、みりんの魅力を伝えていくとともに、地産の季節の食材を使った期間限定メニューを提供していく予定なのだそう。

 

また九重味淋には、三河みりんおよび九重味淋の祖・石川家に伝わる古い道具や古文書が保管されています。これらを後世に残し、碧南市大浜の歴史や魅力を伝えるために「三河みりん博物館(仮称)」をK庵の敷地内に建てることも考えています。

 

夏のお出かけには、愛知県碧南市を訪れてみてはいかがでしょう。古くからの佇まいが魅力的な「大蔵」や、その他の文化財、そしてK庵でぜひみりんの奥深さに触れていってくださいね。

 

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