台湾茶が教えてくれた、心豊かな生き方について。お茶のお店「チャリカ」

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「チャリカ」とは、茶(Cha)とスペイン語で豊かさを意味するリカ(Rica)を掛け合わせた言葉。まるで雑貨屋さんのような響きのこのお店では、店主のミネオマイコさんによる、台湾の茶葉やハーブ、花やドライフルーツなども取り入れた、見た目も華やかで日常づかいもできる台湾茶に出会えます。

台湾茶や中国茶には長い歴史や作法があるので、ちょっと敷居が高いように感じている人も多いはず。けれども、「お茶の文化を学ぶことも大切ですが、まずは気軽に味わって楽しめるのがいちばんです!」と、ミネオさんは話します。

チャリカのお茶の淹れ方は、ブランドされた茶葉の入ったドリッパーをお気に入りのカップやポットにセットして、あとはお湯を注ぐだけ。緑茶や紅茶と同じような方法で、本格的な台湾茶を味わうことができます。

一煎目は香り高く、二煎目はコクが出て、三煎目はより深い味わいに、と長く味わえるのも台湾茶の魅力。もともとは漢方薬としても使われていた歴史があるので、胃腸や健康にもよく、香りのリラックス効果も感じられます。

「馴染みのある烏龍茶や香片(ジャスミン茶)のほか、私が台湾茶に興味を持つきっかけにもなった阿里山(アリサン)など、茶葉にも色々な種類があります。味や香り、効能もそれぞれ違うので、その日の気分で選ぶことができますよ」とミネオさん。

チャリカでは茶葉やドライフルーツの組み合わせによる“彩り”も大切にしています。「茶葉の種類もあまり知らないし、どれを選んだらいいかわからない」人は、直感で見た目が好きなものから選んでみるのもおすすめです。

「実は昔はコーヒー党で、お茶はほとんど飲まなかったんです」と話すミネオさん。もともとはパタンナー志望で、アパレル業界で働いていたそうです。

「就職氷河期と呼ばれる時代に、ファストファッションブランドに就職してからずっと激務で、常に何かに追われているような状態でした。それでも好きなファッションに携われる仕事にはやりがいを感じていたのですが、20代後半の頃、出張で中国の縫製工場を訪れたときに、さらに厳しい職場環境を目の当たりにして……」

それは、室温40〜50度にものぼる工房で、中学生くらいの女の子たちが何千枚ものニットの糸を機械にかけ続けている光景でした。

「私はずっと服が好きで、作るのも着るのも好きでしたが、当時の自分の暮らしや仕事が、その子たちの暮らしや仕事を土台にして成り立っているんだということを肌で感じて。それでも次から次へと新しい服をデザインしなければならない働き方にも疑問を持つようになったんです」

台湾茶と出会ったのは、そんな頃のことでした。

「出張先の台湾で、先輩が現地の人に教えてもらった茶藝館(ちゃげいかん=台湾のカフェのような場所)に案内してくれたんです。そこでいただいた阿里山金萱茶(アリサンキンセンチャ)というお茶が、これまでに飲んできたお茶とは全く違っていて、甘い花のような香りに一瞬で惹かれてしまいました」

それ以来、ライフスタイルや仕事について悩みながらも、仕事の合間に台湾茶の勉強を重ねていったミネオさん。逆境の中で心の底から沸き起こったのは、服が好きだという気持ち以上に、「台湾茶が好き。ずっと学んでいきたい」という気持ちでした。

「世界にはいろんなものがあるんですね。私は知らないものが目の前にあると“まず味見をしてみる”タイプなので、口にするものからどんどん世界が広がっていくのが楽しくて。私は服が好きで、ファッションの仕事も好きだったけれど、それだけに捉われていなくてもいいことを、台湾茶が教えてくれたような気がします。

「好き」から世界が広がっていった先に見えるものは、必ずしも綺麗なものばかりではないかもしれません。でも、自分の直感を信じていればまた新しい世界が開けていく。そんなことを教わったような気がします。

チャリカのお茶は、「花園(ファーユェン)〜Flower garden〜」「月光(ユエグァン)〜Moonlight〜」など、物語や楽曲のタイトルのような名前も素敵です。特に、台湾茶の中でも珍しいドライフルーツを組み合わせた「ドライフルーツブレンド茶」は、旬の果実の香りよく、贈り物にもぴったりです。

お湯を注ぐとゆっくり膨らみ、ふわっと花開くように見える台湾茶。そんなふうに、少しだけ豊かな時間を日常に取り入れてみませんか?

 

お茶のお店チャリカ chaRica

写真:つん[tsun]

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