日本の美を繊細に表現する腕時計「はなもっこ」に込められた文化と伝統の技

はなもっこ 時計

 

石川県金沢市で20年以上、手作りの腕時計を作っているシーブレーン。その腕時計と出会ったのは、都内のとあるセレクトショップでした。繊細に折り重なった和紙の色合いと、日本人の感性に訴えかけるデザインを見て、一目で気に入りました。そのシーブレーンの腕時計ブランドのひとつ「はなもっこ」について、詳しくお話を伺いました。

 

「はなもっこ」の商品はコチラ

腕時計を作るきっかけとなったのは、石川県の中学校の技術・家庭科で使われる教材を学校に納入する会社を営む中で、自分が企画・製作した教材で作ったものを、中学生達が抱えるように大事に持って帰る姿に感銘を受け、全国のいろいろな世代の方に楽しんでいただけるようなものづくりが出来たらどんな素晴らしいだろうと考え至ったことから。

はなもっこ 時計

その頃、ハンドメイドで腕時計を作る方に出会い、作り方を教えてもらったことをきっかけにシーブレーンならではの腕時計製作がはじまりました。身に着ける方が最後のアレンジを自分自身でできるような、ひとりひとりの個性を表現できる腕時計を目指しています。

「はなもっこ」では日本の伝統を取り入れた時計を製作していますが、その生い立ちは、美しい色をテーマに考えていたところ、ふと漆の黒と朱色を思いつきます。何とか文字盤にその色を取り入れることは出来ないかと、塗っていただける職人さんを探していたところ、自社スタッフ(日本画を学び、自身も日本画家)が日本画で使用する「岩絵の具」を和紙に塗り、何色か見せてくれたのだそう。

はなもっこ 時計

それが実に美しくとても新鮮で、受け継がれてきた歴史や背景を含め、奥が深く興味が尽きない素材でした。結果的に「漆」と「岩絵の具」の2種で文字盤の試作を重ね、「はなもっこ」というブランドが生まれました。

最近では金箔や和紙の良さを十分に引き出した「紋切」という文字盤も製作しています。最初に伝統文化や工芸の技術を生かそうと思って製作を始めたのではなく、自分たちが考える美しい腕時計とは何かという追求心から、たまたま魅力を感じ使用したものが、伝統的で歴史のある技法であったり、伝統工芸の素材だったのだそうです。

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はなもっこ 時計

時計を作るうえで特に大切にしていることは、主張しすぎないこと。私たちが作り続けている時計は、身につけていただく方々によって、かわいかったり、やさしくみえたり、カッコイイ時計であったりと、様々な顔を持ちます。最後の製作者は、ご使用いただくお客さまだと思っています、とのこと。

はなもっこ 時計

「はなもっこ」の時計を手にしたお客様には、やさしい気持ちでゆったりと時を楽しんでいただけたらという思いがあるそうです。身につけると何故だかホッとし、思わず笑みがこぼれるようなそんな腕時計であったらいいなと語ってくださいました。

「はなもっこ」シリーズでは、漆の透き通るような独特の艶や、螺鈿の魅力、鉱石等を砕き作られた「岩絵の具」の天然の色、千年の昔から日本人が慈しみ伝えてきた美の感性を日々の生活の中で、文字盤を見ながら時空を超え共感し楽しんでもらえたら嬉しいそうです。

はなもっこ 時計

これからの抱負について伺うと、まだまだシーブレーンの時計の存在を知らない方がたくさんいるので、もっともっと多くの方々にシーブレーンの腕時計を身につけていただき、それまで知らなかった、永きに渡り受け継がれてきた日本の美や繊細な技法に触れて幸せな気持ちになっていただくことを目指したい、とのこと。

また日本の人々だけでなく世界中の人々に愛用していただき、日本人の美しく優しい感受性を楽しんでもらいたい、とお話ししてくださいました。

「はなもっこ」を始め、シーブレーンの腕時計はWEBサイトでも購入が可能ですが、実際に目にしてもらうとその繊細な美しさが一層伝わるとおもいます。ぜひ各所で開催しているイベントに足を運んでみてください。詳細はWEBサイトをチェックしてください。

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こちらは、2018年6月15日公開の記事を再編集して公開しました。記事は取材当時のものです。